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処女はお姉さまに恋してる THE MOVIE 第2回

貴子は職員室を出たばかりの、瑞穂の担任教師を捕まえ、瑞穂の身柄を引き渡した。
「あなたが、転入生の宮小路瑞穂さんね。職員室で待っていたのだけれど、厳島さんに掴まっていたのね。うふふ。自己紹介が遅れちゃったわね。わたし、梶浦緋紗子。緋紗子先生って呼んでくださる?」梶浦緋紗子、25歳の若い女教師だが、背丈も大きい割にどこかあどけなさを残すアンバランスさ漂う。
「緋紗子…先生ですか。はい。よろしくお願いします。か…宮小路瑞穂です」
「うーん、あなた大騒ぎになるかもしれないから、覚悟しておいてね」
「覚悟…ですか?一体何を?」
瑞穂は尋ねた。
「うふふ、よく見るとあなた美人ね」
瑞穂は気がつかなかったが緋紗子は淫靡なまなざしで瑞穂を睨め付ける。女郎蜘蛛が獲物を見つけた時のような目だ。チロッと舌なめずりもしていた。
「え。そうですか…」
瑞穂は下を向いてどぎまぎする。
「下を向いてると、ぶつかっちゃうよ。ちゃーんと前を向きましょうね」
そんな話をしている間に二人は3年A組の教室までやってきた。
「はいはい、みんな静かに!転校生を紹介しま~す。はい、お名前をどうぞ」
緋紗子が瑞穂を紹介しだす。少々子供っぽい言い方をしているうえに、大きめなメガネがさらに子供っぽい感じを醸し出す。その雰囲気で生徒に人気があるようだ。
「はい。あたしは、か…宮小路瑞穂と申します。えーと、お嬢様言葉は慣れていませんので、言葉遣いがおかしい事も多々あると思いますが、よろしくお願いします」
教室内は静まりきっていた。何か大失敗したのかと瑞穂は、どぎまぎした。
「きゃあーっ。かっこいい~」
「王子さまみたい~」
「お姫様の方が似合ってるわよ~」
教室内はかみすばしいことこの上ない状態になっていた。
パンパン!緋紗子先生が手を叩いた。
「はい。みんな静かに~。幼稚舎じゃないんだから、落ち着きなさい」
「え~、先生~、こんな美人がうちのクラスになるんですもの~、これが落ち着いて居られますかって感じですわ」
「そうですよ~。朝なんかいきなり生徒会長と一緒に薔薇の館へ行ってしまわれるんですもの。ああ、素敵」
「えええ。そうすると、転入早々天上人?」
「はいはい。ホームルームが始められないわよ~、お願い。静かにして頂戴~」
緋紗子は大声で懇願し、なんとかその場は収まった。
「先生、すみません」
瑞穂はつい謝る。
「ふう。やっぱりこうなったわね。授業にならないわね。お嬢様学校と言ってもこれじゃあねえ」
緋紗子は苦笑した。有閑階層はゴシップが大好きという事を緋紗子は忘れているようだ。
「まあ、瑞穂さんにレクチャーも兼ねて説明しておきましょうね。たぶんクラスのみんなも貴女のこと知りたがっていると思うから」
「はあ、すみません」
瑞穂は謝ってばかりいた。
「えっと宮小路瑞穂さんは、開正学園から転校してきました。」
「おおーっ」
どよめきがおこる。開正といえば、ここ恵泉女学院のエリートコースに匹敵する才能が集まるところとして有名なのだ。
「みなさんも聞き及んでいると思いますが、転入試験は全教科満点。ということで基本的にはこのクラスに所属しますが、授業は特進コースになるので半分以上に授業は別々になってしまうわね」
「ええーっ、そんなー」
別のどよめきがおこる。
「えっと、みんなが天上人と言っているのは何ですか?」
「天上人は、生徒会の事よ。学院長直轄の活動団体になっているので、私たち教職員よりも権力があって、学園自治をまかされているの。とはいえ、無茶な暴政はしないし、愛校心がある生徒が多いので、学校的には大歓迎なのよ」

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