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永遠の園(3)

今日は紫苑がお泊まりで女子寮に遊びに来た。
寮母さんにお客さんが来ると言うと夕食を用意してくれた。
みんなで夕食を食べながら紫苑がにこにこと話を始めた、
「瑞穂さん、今日はパジャマパーティーと言う事で、いろいろとナイトウェアをもってきましたわ」
「へえ。紫苑さんは衣装持ちなんですね」
「母の花嫁学校で使っている余りなんですけどね」
「花嫁学校かあ、何教えてくれるのかなあ」
まりやは花嫁学校にちょっと興味があるようだ。
「ええと、料理、裁縫、礼儀作法だけではなく殿方を喜ばせる夜伽の作法なんかもあるのですよ」
「おおー、夜伽ですかー、うふふ。紫苑さまもお勉強されているんですよねえ」
「ええ、では後ほど講義をしましょうか」
「はややー、奏どきどきなのですよー」
「奏ちゃんには私が直々に……ね?」
「はい、紫苑おねえさま」
食事が終わると、食堂で紫苑さんが持ってきたナイトウェアの品評会が始まった。
「あら、可愛らしい下着ばっかりねー」
と寮母さんが覗きに来たが、紫苑がお礼にと差し出した高級下着をもらうと
「あら~、あなた気が利くわねぇ。いい奥さんになるわよぉ」
とにっこにこになって帰って行った。
「瑞穂ちゃんはこんなの似合うかな?」
ファッションにはちょっとうるさいまりやが瑞穂にあてがったのは、レースの黒いランジェリーだった。
シースルーのブラジャーとショーツ、そしてガーターベルトがセットになっている。
「あら、ガウンを羽織るのも素敵ですわ」
紫苑が提案をした。
「でもねー、瑞穂ちゃんはこういう股割れの即物的なのがいいんじゃない?」
「うわー、悩殺パンティーですね」
由佳里ちゃんが顔を赤くしながら瑞穂ちゃんの方を向いた。
「奏ちゃんには、こういうシンプルなランジェリーが似合うわね」
コットンの薄地のキャミソールとショーツ。コットンの平織りは伸縮性に欠けるのでくしゅくしゅとした感じになって萌え萌えな感じになっている。
「由佳里はおばさんぱんつでおっけー」
「え~、まりやお姉さまこそ、おへそが出ない深履きぱんつですよねっ!」
「お、由佳里も言うようになったね?」
「ええ、毎晩まりやお姉さまに鍛えられましたからね」
「ふふふ、今夜もひいひい言わせちゃうからね」
「えええ、もう怪談話は勘弁してくださいっ」
そういいつつ、二人ともチェック柄のおそろいのランジェリーを選んでいた。
ペアルックですか。はいはい。あついあつい。そう思って瑞穂は二人を眺めていた。
「そういえば紫苑さんはどんなランジェリーですか?」
瑞穂はいろいろとランジェリーを出してはみんなにあてがっていた紫苑に尋ねた。
「私は補整下着みたいになっちゃうので、コルセットかしら」
「あ、ゴスロリの娘がきているような感じですか」
「ええ、瑞穂さん用にも用意しましたから着こなしてみますか」
「うれしいですね、よろしくお願いしますね」
「ところで、こちらの袋はなんですか?」
「これは、夜伽の練習用の道具が入っているの、女の子同士で練習する為のものよ」

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永遠の園(2)

「みーずほちゃんっ! 早く着替えないと楽しい時間がへっちゃうわよー」
もみっ。もみっ。もみもみもみもみもみもみ…………
そう声を掛けてきた親戚であり幼なじみでもある御門まりやは瑞穂の後ろから、瑞穂のDカップはあろうかという双丘を揉みし抱き始めた。
最初はブラの上から。そして興の乗った途中からはブラの横から手を突っ込んで。
「きゃっ! まりやったら。あんっ、やめてっ。ちょっと、変なことしないで!」
さらに勢いづいたまりやの指は瑞穂の生の乳頭を弄んでいた。
「うふふ、こーんなにかたくしちゃってあたしのテクニックで感じちゃった?」
「感じませんっ! 単なる刺激への単純反応ですっ!」
「ホント~? 実は濡れちゃってるとか」
「そんなことありません! 触って確認してもいいんですよ?」
「ホントにいいのぉ?」
にやにやするまりや。以前女の子同士なのにもかかわらず、じっとりと弄ばれた事を思い出してふるふると断った。
「いえ、やっぱり遠慮します……」
するするっと近づいてきた紫苑も指をにぎにぎとしている。
「みーずーほーさんー、私にもさせてくださいな」
「まりやっ!紫苑さんっ!着替え着替え!」
瑞穂は泣きそうになりながら訴えた。
「ちぇー、また後で堪能させてもらうかー」
「うふふ」
二人は、残念そうに瑞穂の胸から手を引いた。
「だいたい、まりやもCカップで紫苑さんに至ってはFカップでしょう?私の胸で遊ばなくても自分の胸で堪能してくださいっ!」
どうして、この二人は(実は二人には限らないのだが)人の胸を揉みしだこうとするのか瑞穂は感覚的にも理性的にもさっぱり理解できなかった。
「サイズだけじゃなくって、瑞穂ちゃんの形のいいこの胸がいいんじゃない。乳首の色も綺麗で形もかわいらしいしね」
どくん。
またしても違和感だ。
「瑞穂……さん?」
「え?」
「体調悪いの?大丈夫かしら?見学にする?」
「あ、いえちょっと考え事で」
「生理は2週間くらい前だったもんね、それに瑞穂ちゃんは軽い方だからタンポン使えば平気だしねえ」
まりやが茶化す。
「どうしてまりやが私の生理日を知ってるのよ!」
「瑞穂ちゃん、自分の部屋のカレンダーに赤丸つけてるでしょ?判らないとでも思った?」
「あっ……」
瑞穂は真っ赤になって黙ってしまった。
「女同士ではありませんか、そう恥ずかしがらなくてもよろしいのでは?」
「なんなら、私たちの生理日教えようか?」
「いえ、謹んでお断りいたします……」
女子校に在籍するもの特有の無神経さが共学校から転校してきた瑞穂には気になった。
だが、これは瑞穂の数日前から感じていた違和感ではない。

瑞穂はバスタオル地のスカートをはくとショーツを脱いでスクール水着をはいた、そしてそのまま器用にスカートを首の所まで持ち上げてポンチョスタイルにするとブラをとり、水着の紐を肩に掛けて着替えを終えた。
「いつ見ても、そのテクニックには感心しちゃうわねえ」
ショーツを脱いで下半身すっぽんぽんになって着替えているまりやと紫苑は、瑞穂の技を堪能した。
「まりやも紫苑さんも羞恥心を持って下さいね」
「うちは女子校なんだよ?誰が気にするの?温泉に行ったらみんな裸じゃん」
まりやはにしゃにしゃわらいながら下半身に水着を着けた状態でブラをばらっと取っ払った。陸上部で鍛えた上半身には瑞穂より小振りであるが形のいい乳房がぷるんとふるえていた。
「だからと言って、お風呂でも他の人に背を向けて四つんばいみたいな格好になって具を見せる事はやめてよね」
ワンピース水着なので肩紐に両腕をとおして、ワインのコルク抜きのように両手をよっとあげて胸のところまで水着を引き上げた。
紫苑も同じようなやり方で着替えると、シャワーと消毒槽を通ってプールサイドに出た。
「はい、遅れてきた人早く並びなさい」
競泳用水着を着た女性体育教師は瑞穂たち三人に声をかけると準備運動の号令を始めた。
恵泉女学院の水着はクラス毎に色が違う。A組は白、B組は黄色という明るい色だ。一年生の臨海学校の時にクラス毎の人数把握が簡単にできるようにという事で考案されたシステムだが、薄手の色の水着は透けやすいので女子校育ちでない瑞穂にとって、この白色は結構きつい色でもあった。
チガウ。ナニカガチガウ。
瑞穂の心の奥でチクチクと引っかかるモノがあった。

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永遠の園(1)

 夏休みまであと少しという七月も半ば。
お嬢様学校にもかかわらず、質実剛健な淑女を育てるという名目でクーラーの導入が行われていない恵泉女学院の教室では、連日の記録的な猛暑でうだるような暑さから、大半の学院生はぐったりしていた。
さらに一部の学院生にとっては苦行の時間である数学の授業だ。居眠りをしないようにがんばっている娘がそこかしこにいた。そしてやっと三時間目の数学の授業が終わろうとしていた。
「どうかなさいまして?瑞穂さん。授業中ずっと怪訝そうな顔をなさってらっしゃるようですが」
 一日中しかめっ面をしたりもそもそとしていた瑞穂を見て紫苑が声を掛けてきた。
「あ、紫苑さん。心配かけてごめんなさい。ここ数日ずっと違和感を感じているの」
「違和感?まあ、何ですの?」
「何かが違う気がするのですが、でもそれが何かが判らないのです」
 その違和感は、ずっと瑞穂の頭の中から離れる事はなかった。
「それにしても、暑いですわね。長袖しかない恵泉の制服が少し恨めしくなりますわ」
 そういいながら、紫苑はばさばさとスカートをあおった。
「そうですね。今年の暑さは尋常ではありませんものね」
「殿方がいらっしゃらないと、こんな風にはしたなくなってしまいますわね」
「まあっ、昨年のエルダーともあろうお方が。うふふっ」
「まあ、そうおっしゃる本年のエルダーたる瑞穂さんも」
 瑞穂もそう言いながらばさばさとスカートの膝の部分をつまんでばたばたとさせてスカート内に籠もった熱気を追い払おうと努力した。
「お姉さま、紫苑様?ミニスカートという選択もありますでしょうに」
瑞穂の前の席の学院生が声を掛けてきた。
「私たちのような大柄な女にはかわいらしいミニは似合わないのですよ」
そういって紫苑は少しだけ沈んだ顔をした。日頃から大柄であると言う事を気にしているので級友は紫苑にそれ以上声を掛ける事をあきらめた。
「で、お姉さまの方は?」
瑞穂は自分の身体についてコンプレックスを抱いているという話はしていなかったので、級友の標的になった。
「理由は忘れてしまったのですけれど、ミニやミディ丈は避けるべき。と決めたんです。ええ、理由は今となっては思い出せないんですけどね」
「お姉さま? それはずるいですよぉ~」
文句が並べ立てられ瑞穂は苦笑した。
「あ。次は水泳の授業ですわね。紫苑さん、みなさんも更衣室へ参りましょう」
「ええ、ほんに朝から暑いので今日の水泳の授業は楽しみですの」
 二人は淑女にあるまじきはしたない行動をちょっぴりだけ恥じらいながら水着バッグをロッカーから取り出し、プールサイドの更衣室へ急いだ。
体育の授業は瑞穂・紫苑の居る三年A組とまりやの居るB組の合同授業である。教室の位置がプールから少しだけ遠いB組はまだ全員が更衣室に入りきっておらず、まりやの姿も見えなかった。
瑞穂が制服のジャンパースカート(といっていいのか微妙なのであるが)とブラウスを脱ぐと、アクアブルーの涼しげなブラジャーとショーツが姿を現した。
「今日はストッキングははいてらっしゃらないのですね」
 紫苑が笑って尋ねた。
「着替えの中にガーターとストッキングがありますから」
「まあ、ガーターストッキングとは淫靡ですわね。うふふ」
紫苑はにぱーっと笑いながら瑞穂に言った。
「どちらかというと蒸れない為ですわ」
ちょっと、紫苑に反論してみた。

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